イカナゴのくぎ煮 [お料理の作りかた]
【いかなご漁】が始まるのは2月下旬ごろです
今年の解禁は28日でした
この時期 実家周辺では多くのご家庭からイカナゴのくぎ煮を炊く香りが漂っていて「あぁ~春だな~」と思わせてくれます
今までは あまり興味がなく 台所で一生懸命作っている母を横目で見ていたのですが~昨日は初めて 隣でインタビューしながら作り方を見せてもらいました
まずはイカナゴを買いに行くところから始まるのですが~10時オープンのお店に1時間以上前からズラーーーーッと並ぶんです
しかもイカナゴが店頭に並ぶのは10時半前後なんです
結局1時間半くらいザラに並んでいますね。。。
それもイカナゴが解禁日の小さいものから 徐々に大きくなっていくので 一番好みの大きさの時には やはり皆さん好みですので・・・早いときにはオープン2時間前から並んでゲットできるのが2時間半後とか
挙句の果てに とれるのが少なかったから売り切れとかね
私はその話を聞くだけでしんどくなってしまうのですが~ 母は強し
昨日も朝早くに 「行ってきま~す」とお買い物に行って………………2時間以上経ってから帰ってきましたよ
イカナゴは鮮度が命
座る間もなく 早速とりかかっていました
昨日は~2kgはくぎ煮にして あと1kgは釜揚げにするつもりで3kgを買ってきていましたよ~ん
解禁日には小さいことが多くて~そんな時は今は亡き祖母用に炊いたりしていたのですが(出来上がると柔らかいからネ)今年は初日からいい大きさのイカナゴに育っていたそうですよ
イカナゴの値段も高いときには1kg2000円くらいしていたそうですが 今年は比較的安いようで1000円くらいで買えるそうです
今日は母のイカナゴのくぎ煮の作り方をご紹介しようと思います
まずは作りやすい分量を
イカナゴの稚魚(生新子)1kg
スプーン印・中ザラ糖 200g
キッコーマン濃口醤油 200cc
タカラ本みりん・醇良 200cc
黄金糖 3個
山椒 生のを洗って冷凍していたもの~適量
ノーマルなのには山椒は入れませんよ
贈る人の好みによって~柚子皮・レモン皮・水あめ・はちみつ でアレンジすることがあるそうです
数人のお友達にはたまり醤油を少しの割合で入れているようですしね
また柔らかいのがお好きな人には小さいイカナゴの時に炊いて~
かたいのがお好きな人には大きくなってから買うそうです
あまりに大きくなりすぎると脂の味がして美味しくなくなっちゃうそうです。。。
我が家は 上記の分量なのですが 「少し他のお宅よりも甘目かもね~」という事です
何回も作って母はこの調味料にたどり着いたのですが ご家庭によって好みは色々ありますでしょうね
この時期になると 実家の3階の物置きから “イカナゴを炊く用の鍋” が2つ登場してきます (笑)
直径24cmと26cmで 高さは11cmくらいのアルミの鍋です
数年前に実家を建て直したのですが~イカナゴを炊く為にキッチンを IHではなくって ガスにした という気合の入れようなんですよ~ (笑)
そして 家中ににおいがこもるのを防ぐ為に 風のない日は窓全開にします
換気扇も “強” にしてスタンバイ
服にもにおいがつかないようにエプロンではなく 割烹着を着ま~す
鍋の大きさに合う落し蓋をアルミホイルで作っておきましょうね
こちらは2つ折りにした状態でパチリ
作りかたなんですが~アルミホイルを4つ折りにして鍋の一回り小さい大きさにハサミでカットして 2つ折りに戻してから割り箸で数か所穴をあけると出来上がり
調味料を測って 生姜は皮付きのまま千切りにして さぁ~いよいよくぎ煮作りの始まりです
①イカナゴはサッと洗って ザルにあげて水けをきります
②鍋に 山椒・ザラメを入れて~
③醤油・みりんを入れて点火
④下の写真くらいに煮立てば。。。
⑤イカナゴの半量を入れてから 生姜の半量を入れて。。。
⑥すぐに写真に写らないくらいの速さで 素手でかき混ぜます
「熱くないの」とインタビューしましたが 「熱いのは熱いけど~しれてるよ」とこの道40年のベテランさんのお答え (笑)
徐々にイカナゴに火が通ってきましたね
⑦先ほど素手で触れて以降は イカナゴに触れないようにしてくださいね~ほったらかしにしてジーーーッと見ながら沸騰してくるのを待ちましょう
ずっと強火ですよ~ん
時間が経って 下の写真よりも沸騰してくると 中のほうにアクがたまってくるのでカレースプーンで5回くらいすくって取り除きます
⑧すごく沸騰しているその鍋に残りのイカナゴと生姜を入れます
⑨また素手で手早く混ぜます
⑩そして放置~っ
⑪この段階で黄金糖が入りました~
火力は常に強火のまんまで~目は離せませんよ~
⑫アクが真ん中に集まりましたよ~
これを先ほどのようにカレースプーンですくって除きま~す
⑬お手製の落し蓋をしましょう
落し蓋が鍋の淵のラインになるこのくらいの火力に保ってくださいねっ
⑭さぁこの鍋はふきこぼれないように注意しながら~これでひと段落しましたので もぅ1つの鍋で同じように作り始めましょう
・・・ってこの2つするのは母クラスになれば出来るのでしょうが~私でしたら 1つの鍋で手いっぱいかもしれませんね (照)
⑮だんだん煮詰まってきているのが解かりますねっ
⑯下の写真くらいに煮汁が減って 上から見えなくなると初めて弱火にします
⑰そして鍋をあおって煮汁をまんべんなく行きわたらせます
このあおり方も熟練の技だな~と私は見とれていました
火力もポイントだろうけど~もしかしてこの仕方が上手・下手を分けるのかもしれないな~と思いました
⑱煮汁が少しだけ残る状態になると火を消して ザルにあげます
下は2回りくらい小さなボウルで受けておいてくださいねっ
このボウルにたまった煮汁でよく母は 鯛のあら煮を作っていますよ~ん
点火してからこの段階まで トータルで40分くらいかかっていましたよ~
⑲真ん中を少しくぼませてから 団扇でひたすらあおぎま~す
このあおぐのんだけを手伝った私。。。。。みるみる照りが出てくるのが面白かったです
⑳やっとこさ母特製のイカナゴのくぎ煮が出来上がりました
“見た目が釘のようだから” とか “昔は釘を入れて炊いていたから” とか諸説あるようですが この黒い照りとピンとしたイカナゴのくぎ煮が私は好きです
もぅ早速御礼の電話がひっきりなしにかかってきていましたので既に何軒もの皆様に送って差し上げているようですが~お彼岸の手土産にお持ちするぶんなどはまだ置いてありましたのでパチリ
多い年は20kg炊くようですが~さて今年は何kg頑張るのでしょうかねぇ
並んで買って~作って~パックに詰めて~この日もお昼ご飯を食べるのは14時半過ぎてからでしたよ。。。
付きっ切りで見てなきゃいけないので ホント大変そうですが 母は楽しいみたいです
そして お次は釜揚げで~す
海水よりも濃い塩分濃度の塩を加えた沸騰したお湯へ 何回かに分けて入れて。。。。。
イカナゴが浮き上がってくると引き上げる。。。。。の繰り返しで作ってくれました
酢醤油で食べよっかな とも思いましたが~たくさんくれたので夜に釜揚げしらす丼にしていただきました
朝から晩まで イカナゴ三昧でした~ (笑)
明石の春の風物詩です
イカナゴのクギ煮、関西の知人から毎年送られてきます。
ホントに美味しいです。
by cocoa051 (2014-03-08 15:37)
美味しそう!!そして素手!素晴らしいです~
神戸の奥様はこの「いかなごの釘煮」が作れないと一人前でない!と
神戸の叔母は言っておりましたよ~
私も一度だけ、送って下さったのですが、余りの量にびっくりし
もういいですよと遠慮した事があります
もしかして遠慮したほうがわるかったのかしら・・・
まきちゃんも作れないとダメかもよ(笑)
by こいちゃん (2014-03-08 16:28)
いづれまきさんもお鍋2つを使って作る日が来ると思います。
ON THE ライスでかきこみたいですね。
by kick_drive (2014-03-08 16:39)
いかなごづくしですね^ ^
神戸に住んでいる叔母も作って送ってくれます^ ^
by kuwachan (2014-03-08 16:48)
とってもおいしそうです。
ごはんが進みますね♪
by mari (2014-03-08 17:16)
私もこういうの好きなのですが、
なぜこちらでは食べる習慣がないのか
謎であります…(;´Д`A ```
by フヂ (2014-03-08 17:21)
クギ煮も釜揚げも美味しそうですね。
お酒にもご飯にもよく合うし僕も大好物です(笑)
by hide-life (2014-03-08 19:07)
自家製のイカナゴ、
熱い鍋に手を入れてかき回す。。
お母さん、職人技ですね。。
すごい~。。
やはり、それぞれの家庭の味があり、
その味をまきさんも伝授されて、
味を受け継いでいくんですね。。
なんかすごいなぁ~。。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-03-08 19:23)
すご~い。
とっても美味しそう♪
お店で売っているものと同じですね。
by assimane (2014-03-08 20:28)
これは食が進みますね。
お母様、料理の腕が相当お高い!
流石に田舎ではイカナゴ煮までは作ってくれませんでした。
by PENGUIN (2014-03-08 21:54)
ご訪問&nice!ありがとうございます!!
アニメの感想しか書いていませんが、今後共見に来てくれると嬉しいですw
お料理上手ですね!
料理を覚えたいと思っていますので、参考にさせていただきます!!\(^o^)/
by d.s (2014-03-08 21:54)
美味しいですよね~(^-^;)
以前付き合ってた彼氏が明石出身で実家から送ってきたのをいただいた事あります!
しかし素手って…私には無理だなぁ(笑)
すごい量ですね~!
by kazumin (2014-03-08 23:23)
シラスという魚だと思ってましたが、違うんですね。
くぎ煮でご飯をいっぱい食べたいですね。
by tsun (2014-03-08 23:25)
美味しそう!☆
これだけでごはん何膳もイケそうですね!^^
くぎ煮は ずいぶん食べていないので 売っているのを探してみます!☆
素敵な日曜日になりますように!☆^^
by ゆうのすけ (2014-03-09 01:10)
いかなごの釘煮、おいしいですが、
同じ関西でも京都では海が遠く手に入らないので
炊きません。
物流が良くなっているので最近はスーパーでも
炊いたものが年中売られていますので、よく買っています。
初めてご家庭で炊かれている様子を
見させていただきました。
20キロも炊かれるとは、すごいですね。
by しろうさぎ (2014-03-09 02:23)
主人の知り合い(明石の方)から、以前送ってもらったことがあります。
大きなタッパーいっぱいだったので、申し訳ないけど、食べきれなかったような記憶が・・・
作るのに、こんなに手間がかかるとは知りませんでした。
今年はスーパーで、買ってみようかな。
by ともち (2014-03-09 11:56)
我が家のマンションも廊下を歩いてるといかなごの香りがあちらこちらから臭ってきます。
しらす丼美味しそうですね!
by koni (2014-03-09 14:34)
釘煮は、関西の春の風物詩ですね。
去年は、ネットで購入して作りましたが、
漁の翌日に到着したので、釘煮にならず、崩れてしまいました。(涙)
たまたま、出張があって、実家で作ることができました。
朝、とれたてを使って午後に調理しました。
煮崩れせず、しっかりした釘煮ができました。
今年は、作れそうもありません。
by コバヤン (2014-03-09 17:04)
☆ご訪問くださいました皆様 ♡ “関西食べ歩き” をクリックして応援してくださった皆様 ♡ イカナゴづくしの記事にお付き合いくださいましてありがとうございました!!
あれから私も買うのに並んでみましたが~長い行列に驚きました!
でもその間「何キロ炊いた?」「調味料やコツは?」と前後に並んでいらっしゃるおばさまとお話しながら並ぶ時間は楽しかったです♪
よく行くあかねの湯でも露天風呂では初対面のかたとくぎ煮の話で盛り上がりましたよ (照)
こいちゃん!ともちさん!イカナゴのくぎ煮は冷凍してもいいんですよ~(^^)/
食べきるのが一番いいとは思いますが~実家でも少し冷凍保存していますよ!
イカナゴのくぎ煮は いつかお鍋2つで母のように上手に作れるようになりたいです(^_-)-☆
by まき (2014-04-07 11:59)